第19回/高等学校の部/優秀賞
「冷たい校舎の時は止まる」
内藤 藍(神奈川県立小田原高等学校 2年)
「冷たい校舎の時は止まる」(講談社)
場面の切り替わりが多いわりにどんどん引き込まれ、人物の心の動揺がそのまま私の動揺になって、読んでいてドキドキした。一文一文丁寧に読まなければ勿体ないと感じる程だった。校舎というのは私にとって身近にあるものだから、そこが誰かの精神世界だったら…と考えると、きっと登場人物達のように困惑するのだろうと思い、想像すると少し怖いようでワクワクする。そんな校舎の雰囲気や不安定な心情を表現するのは難しかった。