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「おこだでま※せんように」
学校で先生が読んでくれたとき、たくまとおんなじやと、思った。ぼくもいつもみんなにおこられる。石をけとばしながら学校から帰る。妹がないたら、いつもぼくのほうがじゅんや兄ちゃんにおこられる。お母さんにもお父さんにも、ぼくはおこられる。
「だってなあ。」
とせつめいしたら、もっとおこられる。おこられたら、ものすごくかなしい。なんでたくまの言うこと聞いてくれんのやろと、かってになみだが出てくるときもある。
だから、さい後にたなばたさまがねがいをかなえてくれて、先生もお母さんもやさしくなったとき、やったあ、と、ぼくもいっしょにうれしかった。知らないあいだに、本に出てくる「ぼく」の気もちになっていた。
この本がすきになったから、かってもらって、お母さんに音読してあげた。本に出てくる「ぼく」の気もちになって、一生けんめい読んであげた。そしたら、
「たくま、なんでママに読んでくれたん。」
と、お母さんがないたから、びっくりした。上手に読めたなあと、ほめてくれると思ったのに。それから、
「ママもたくまのことおこってばっかりやったなあ。ごめんな。」
と言って、だっこしてくれた。本とおんなじやなあと思っていたら、妹がやってきて、いっしょにだっこしてもらった。ますます本とおんなじやあと、思わずわらってしまった。本とおんなじしわあせな気もちだった。
おこられんってうれしいなあ。やさしいお母さんっていいなあ。たなばたさまのおれいでなくても、ぼくも「もっともっとええ子」になろう。ないてやさしいお母さんより、わらってやさしいお母さんはもっとええもん。
「たなばたさま、ぼくはおこられんような、いい子になれるようにがんばります。」
ぼくはひらがな、ちゃんとかけるよ。
※「ま」は作文原文では鏡文字になっています。
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●読んだ本 「おこだでませんように」(小学館)
くすのき しげのり ・作/石井 聖岳 ・絵

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