第30回/中学校の部/文部科学大臣賞

「心の葛藤と解放」

 廣重美音(愛知県日進市立日進中学校2年)

「100年の木の下で」(ポプラ社)


 私は最近秘密が増え素直に気持ちを出せなくなった。主人公千尋も私と同じような悩みを抱えている。しかし祖母の家で過ごした数日間で様々な家族の歴史を聞き悩みを心の内側に隠していたのは自分だけではなかったのだと気づく。千尋の心が解放されていく様子を体から伸び虹色に輝く栗の木の枝で表現した。私の中にもきっと家族から受け継がれた意志や素質が眠っているはずだ。そう信じてこれからは自分に自信を持って生きていきたい。